(株)オプト・イーカレッジ 河合 滋
1.はじめに
昨今の3Dプリンタの普及には、目を見張るものがある1)。しかし、3Dプリンタ自体は、特に新しいものではなく、数十年前から主に業務用に製品化されてきた。当時は、装置の価格も数百万円から数千万円であったので、パーソナルユースとして購入する人は、ほとんど皆無であった。
3Dプリンタにはいくつかの方式があるが、その中で主流の技術に関する特許が2009年に失効した。世界中の企業がこの時を待っていたと言わんばかりに参入したため、あっという間に数十万円以下の低価格機が登場し、個人にも手が届くようになった。昨今さらに低価格化が進み、今では数万円台の製品が登場するようになり、2013年になって、国内では家電量販店でも購入できるようになって、一つの大きなブームが到来しつつある。
本稿では、特にパーソナル用途の3Dプリンタに着目し、その技術や動向について解説する。
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