MEMS-LSI 融合設計の課題と今後の展開

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凸版印刷株式会社 塩谷 俊人

1.はじめに

LSI は、MEMS の信号を処理していく中で必要性が高い。ここでは、LSI 側の設計の視点からMEMS-LSI 融合を探ってみる。

LSI の今日までの発展は、シミュレータを中心とした設計を支援するツール、綿密に規格化された製造工程によるところが大きい。

21 世紀に入るとバイオやMEMS がクローズアップされてくる。バイオについては、当時何が産業になるかわからないものが殆どであったが、
MEMS は、もともとあったセンサ技術と半導体から発展していった優れた加工技術の発展系として受け入れやすいものであり、期待が持てる産業としてクローズアップされてきた。

MEMS は機能としてみたとき大まかにセンサかアクチエータに分類される。センサはセンシングした信号を何らかの形で電気信号に変えるものであり、処理して最後には人間がわかる形にしたい。アクチエータの場合は、何らかの信号を送って機械を動かしたい。いずれの場合も
信号の制御処理があるためMEMS に対してLSIは必要となる。

MEMS はLSI のように製造工程が規格化されていない。LSI があくまで電子回路を作るということに専念しているのに対して、MEMS は加速度セ
ンサや圧力センサに代表される慣性センサ、光センサ、バイオセンサ、また各種アクチエータなど幅広い分野の技術で、それぞれが独自のプロセス工程を持っており、新規プロセス構築の試行錯誤が必要とされることが多い。そのため材料選択、プロセス構築、加工技術など非常に幅広い知識や技術が必要となる。LSIが確立されたプロセスにて、EDA(Electronic Design Automation)と呼ばれる多彩なツール群を駆使して回路設計や検証を行っている中、MEMS はデバイスやプロセスを決めて構造を設計するという根源から組み立てていくことが多い世界なのである。

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年 代

技 術

1970年代

日米欧で研究開発が始まる。

1980

日本から光造形法の特許出願。

1986

米国で光造形法の特許成立。

1987

世界初の3Dプリンタ発売。

1988

米国で熱溶融積層法の特許成立。

2005

英国でRepRapプロジェクト発足。

2008

熱溶解積層法の特許が失効し、主にパーソナル用途にさまざまなメーカが参入。

2012

米国で3Dプリンタの研究機構(NAMII)設立。

2013

オバマ大統領が3Dプリンタによる米国の製造業回帰を一般教書演説。

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方 式

特 徴

光造形法

光硬化性樹脂を用い、レーザ光を集光して2次元走査し、樹脂を一層ずつ固化させる。大型の試作品の製造も可能。

熱溶解積層法

熱で溶かした樹脂を型に押し付けて成型する。熱可塑性樹脂を用いることができる。

粉末焼結法

高出力レーザ光を集光し、樹脂や金属などの粉末を部分的に固化させる。

粉末接着法

主に石膏粉からなる粉末をノズルから噴出する接着剤によって部分的に固化する。

面露光法

光造形法の一種である。一層のデータをプロジェクタによって一括照射して固化させる。

インクジェット法

光造形法の一種である。インクジェットノズルによって樹脂を塗布し、露光して固化させる。

 

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