㈱プライムネット代表取締役 西澤 紘一
1)我が国は、知財大国と言えるのか?
中国国内特許出願数が2011年度52.6万件に達して、米国の50.6万件を追い越し世界一となったとの報道が驚きをもって世界を駆け巡った。
しかし、中国国家知識産権局が受理した申請のうち認可が下りたのは17.2万件ほど。しかも、そのうちの35%が外国人や外国企業によるものである。世界全体から見ても、中国人発明家が11年度中に世界各国に出願した特許の数は43.6万件だが特許になったものは11.8万件でしかない。現在、国内出願数アップを国是としている状況で、質よりも量を稼ぐことが優先されていることは、仕方が無いのかも知れない。しかし、将来特許の量が質に変換することは十分考えられるのでその経緯を見て行く必要はある。ちなみに我が国は、出願数32.4万件で2009年以降漸減の状態である。しかし権利化された件数は30万件を超え米国の20万件を凌駕して依然として世界一を維持している。
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