知的財産権 よもやま話

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㈱プライムネット代表取締役 西澤 紘一

1)我が国は、知財大国と言えるのか?

中国国内特許出願数が2011年度52.6万件に達して、米国の50.6万件を追い越し世界一となったとの報道が驚きをもって世界を駆け巡った。

しかし、中国国家知識産権局が受理した申請のうち認可が下りたのは17.2万件ほど。しかも、そのうちの35%が外国人や外国企業によるものである。世界全体から見ても、中国人発明家が11年度中に世界各国に出願した特許の数は43.6万件だが特許になったものは11.8万件でしかない。現在、国内出願数アップを国是としている状況で、質よりも量を稼ぐことが優先されていることは、仕方が無いのかも知れない。しかし、将来特許の量が質に変換することは十分考えられるのでその経緯を見て行く必要はある。ちなみに我が国は、出願数32.4万件で2009年以降漸減の状態である。しかし権利化された件数は30万件を超え米国の20万件を凌駕して依然として世界一を維持している。

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年 代

技 術

1970年代

日米欧で研究開発が始まる。

1980

日本から光造形法の特許出願。

1986

米国で光造形法の特許成立。

1987

世界初の3Dプリンタ発売。

1988

米国で熱溶融積層法の特許成立。

2005

英国でRepRapプロジェクト発足。

2008

熱溶解積層法の特許が失効し、主にパーソナル用途にさまざまなメーカが参入。

2012

米国で3Dプリンタの研究機構(NAMII)設立。

2013

オバマ大統領が3Dプリンタによる米国の製造業回帰を一般教書演説。

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方 式

特 徴

光造形法

光硬化性樹脂を用い、レーザ光を集光して2次元走査し、樹脂を一層ずつ固化させる。大型の試作品の製造も可能。

熱溶解積層法

熱で溶かした樹脂を型に押し付けて成型する。熱可塑性樹脂を用いることができる。

粉末焼結法

高出力レーザ光を集光し、樹脂や金属などの粉末を部分的に固化させる。

粉末接着法

主に石膏粉からなる粉末をノズルから噴出する接着剤によって部分的に固化する。

面露光法

光造形法の一種である。一層のデータをプロジェクタによって一括照射して固化させる。

インクジェット法

光造形法の一種である。インクジェットノズルによって樹脂を塗布し、露光して固化させる。

 

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